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乳がん検診で精密検査と言われたら

2025.08.27

乳がん検診で「精密検査が必要」と通知されると、不安を感じる方が多いと思います。しかし、この結果は必ずしも乳がんであることを意味するものではありません。

 

「精密検査」とは何か?

 

精密検査は、検診で発見された「異常の疑い」をより詳しく調べるためのものです。検診で使われるマンモグラフィや超音波検査は、多くの人を対象に効率よく異常を見つけ出すためのスクリーニング検査です。そのため、乳がん以外の良性の病変(乳腺症、線維腺腫など)でも異常として指摘されることがあります。

実際、精密検査を受けた人のうち、乳がんと診断されるのは30人に1人程度と言われています。

精密検査で何をするのか?

 

精密検査の内容は、検診の結果や個々の状態によって異なりますが、主に以下のようなものが行われます。

  1. 追加の画像検査
    • マンモグラフィ追加撮影:検診で撮影した方向とは違う角度から撮り直します。当院ではトモシンセシス(3Dマンモグラフィ)装置がありますので3D画像を追加します。
    • 超音波(エコー)検査:マンモグラフィでは見えにくい病変(特に高濃度乳腺の方)の性状を詳しく調べます。しこりの形、内部の様子、境界線などが分かります。
    • MRI検査:より詳細な画像を得るために行われることがあります。通常、画像専門施設や大きな病院での撮影となります。
  2. 病理検査
    • 画像検査でがんが疑われた場合、その病変が本当にがんであるかを確定するために、組織の一部を採取して調べる検査です。
    • 細胞診(穿刺吸引細胞診):超音波画像を見ながら、細い注射針で病変部から細胞を採取します。比較的負担の少ない検査です。
    • 組織診(針生検):局所麻酔を使い、細胞診よりも少し太い針で病変の組織を採取します。細胞だけでなく組織の構造も調べられるため、より正確な診断が可能です。がんの悪性度やタイプ(サブタイプ)も分かります。

 

精密検査を受けるにあたって

  • 速やかに受診しましょう:不安な気持ちから受診をためらってしまわられる方もいらっしゃいますが、異常が見つかった原因を早期に特定することで、もしがんだった場合でも早期治療につなげることができます。早期治療が行われた場合、乳がんはとても生存率の高いがんです。
  • 専門医のいる医療機関を選びましょう:乳腺専門医のいる医療機関や、乳腺外科を掲げている病院で精密検査を受けることをお勧めします。検診結果とできれば画像データとともに受診しましょう。

 

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