女性にとって、日々の健康状態を映し出す鏡とも言えるのが「おりもの」の変化です。
「いつもより量が多いかも」「色が気になる」といった不安は、なかなか周りに相談しづらいものですよね。
今回は、2023年版の産婦人科診療ガイドラインに基づき、おりものの正常な変化と、注意が必要なサインについて解説いたします。
おりもののホルモンによる変化
おりものは、女性ホルモンの分泌量に合わせて周期的に変化します。すべての変化が病気というわけではありません。
- 卵胞期(月経後):量は少なめで、さらっとしています。
- 排卵期:もっとも量が増える時期です。透明で粘り気が強く、糸を引くような状態になります。
- 黄体期(月経前):白く濁り、粘り気がさらに強くなります。
まずはご自身の普段のリズムを知ることから始めてみましょう。
注意が必要な「おりものの異常」症状
以下のような変化が見られる場合は、感染症や膣内の炎症が疑われます。
- カッテージチーズや酒粕のようなポロポロした塊が混じる
- 色が黄色や緑色、灰色に変わっている
- 魚が腐ったような強い臭いや、生臭い感じがする
- 泡状(ホイップ状)になっている
- 強いかゆみや痛みを伴う
- 不正出血が混ざっている
考えられる主な病気
おりものが多い人で、定期的に性交渉がある場合、10人に一人くらいがクラミジア陽性になります。
カンジダ外陰膣炎
強いかゆみと白い塊状のおりものが特徴です。疲れやストレスで免疫が下がった時や、抗菌薬の使用後に起こりやすくなります。
細菌性膣症
膣内の善玉菌が減り、雑菌が増えることで起こります。灰色がかったおりものや、生臭い臭いが特徴です。
性器クラミジア・淋菌感染症
自覚症状が少ない場合が多いですが、放置すると不妊症や腹痛の原因になります。早めの検査が非常に重要です。
膣トリコモナス症
泡状のおりものや悪臭、強いかゆみを伴います。性交渉以外での感染の可能性もあります。
よくあるご質問(FAQ)
Q. おりものの量が増えましたが、市販薬で様子を見てもいいですか?
A. まずは受診して原因を特定することをおすすめします。
原因菌によって治療薬が全く異なるため、自己判断で市販薬を使用すると、かえって症状を長引かせてしまうことがあります。
原因菌によって治療薬が全く異なるため、自己判断で市販薬を使用すると、かえって症状を長引かせてしまうことがあります。