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40代・50代の生理周期の変化|「これって閉経のサイン?」【産婦人科専門医が解説】

2025.07.24

40歳前後から女性はホルモンの変化とともに体調の変化を感じることが多くなります。卵巣機能も変化していき誰もが閉経に向かいます。閉経は通常、45歳から55歳の間に起こりますが、個人差があります。

閉経までどのような段階を踏んでいくのか、月経不順との違いをご説明します。

〇閉経への段階的変化

閉経に向かう月経周期の変化は個人差があり、全ての女性で同じというわけではありません。

 

  1. 月経間隔の変化: 閉経に向かっていくと、月経の間隔が長くなったり、短くなったりします。例えば、いくつかの月には月経がなく、続いて2週間おきや3週間おきに月経があることがあります。完全な閉経までの間に、月経がない期間や月経が不規則な期間が続くことが一般的です。最終的に1年以上月経がない場合、閉経とみなされます。
  2. 月経量の変化: 月経の量や質も変化することがあります。閉経に向けて、月経が少なくなったり、逆に増えたりすることがあります。
  3. その他の症状: 閉経に伴って、ホットフラッシュ、不眠症、情緒不安定などの更年期症状が現れることもあります。これらの症状が月経周期の変化と関連している場合があります。

 

〇月経不順と閉経

月経不順とは、月経周期が通常と異なるパターンで起こることを指します。例えば、月経周期の長さが不規則になる、月経が異常に重いまたは軽い、月経が予定よりも早くまたは遅く始まるなどがあります。月経不順の原因には、ストレス、体重変動、ホルモンの変化、甲状腺の問題、卵巣の問題などが挙げられます。一方、 閉経は、月経の完全な停止を指します。閉経は卵巣の機能低下によって引き起こされ、卵巣からの卵子の放出が減少し、女性ホルモンのレベルが低下するため、月経が停止します。

月経不順は閉経の前段階として現れることがありますが、閉経とは異なる状態です。閉経は最終的な段階であり、月経が1年以上停止することをさします。

閉経の判断が難しい場合: ピルを服用していると閉経したかどうかの判断がつきません。血液検査で確認が必要です。

〇不安を感じたときには医師に相談をしましょう

閉経は誰もに訪れるステップであり正常な生理現象ですが、閉経へ向かう段階として、月経不順のなかで他の疾患からの出血との区別がつかないなど心配なときや体調不良を感じるときは産婦人科専門医へ相談しましょう。

 

更年期症状についてはこちらもご覧下さい

一般的な月経不順についてはこちらもご覧下さい
40代からの低用量ピル服用はこちらもご覧下さい

 

閉経前後のホルモンバランスと「お肌」の関係 【美容皮膚科医からの視点】

生理周期が乱れ始めると、女性ホルモン(エストロゲン)が減少します。 実はエストロゲンは「肌のコラーゲン」を守ってくれていたため、これが減ると「急にシワが増えた」「肌にハリがない」「肝斑(かんぱん)が濃くなった」という変化が起こりやすくなります。

また、エストロゲンの低下により「髪の毛が薄くなった」「コシが弱くなった」と感じることも多くなります。

当院では、婦人科・乳腺科に美容皮膚科が併設されており、これらの変化に対する医療からのアプローチも行っています。

  • 肝斑・くすみケア: 飲み薬やレーザートーニングなどで、更年期特有のシミをケアします。

  • 薄毛・髪の悩み: 女性のための育毛治療(外用・サプリからアートメイクまで)もご相談いただけます。

「生理の相談」や「検診」のついでに、お肌や髪の相談も可能です。気になり始めたら、ぜひご相談ください。

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