生理の量が多すぎる?塊や漏れは「過多月経」かも|産婦人科医解説(みなと横浜ウイメンズクリニック)
産婦人科専門医が解説
「生理の量が多すぎるかも?」
レバー状の塊、日中の夜用ナプキン…
それって「過多月経」かもしれません
こんにちは。
毎月の生理、こんなお悩みはありませんか?
「生理の量が多すぎて、外出するのが怖い」
「夜用ナプキンを使っても、1〜2時間しか持たない」
「ドロッとしたレバーのような血の塊が出る」
「生理中だけでなく、いつもなんとなく体がだるい、階段で息切れする」
もし一つでも当てはまるなら、それは「過多月経(かたげっけい)」という病気かもしれません。
実は日本には約600万人もの患者さんがいると言われていますが、病院にかかっているのはそのうちの3割程度。「生理の量は人と比べられないから」「我慢すれば終わるから」と、ひとりで悩んでいる方がとても多いのです。
今日は、過多月経のセルフチェックや、最新の治療法、そして生活を楽にするための工夫についてお話しします。
まずはチェック!過多月経のサイン
「量が多い」の基準は難しいですよね。医学的には1回の生理期間で140ml以上とされていますが、測ることはできません。
そこで、以下の危険サイン(クリニカルサイン)をチェックしてみてください。
ナプキンの交換頻度が高い
1時間ごとに替えないと漏れる
巨大な血の塊が出る
500円玉〜ピンポン玉サイズ以上
昼間でも「夜用ナプキン」やおむつタイプを使っている
寝ている間に漏れて、布団やパジャマを汚してしまう
健康診断で「貧血」と言われたことがある
動悸、息切れ、めまい、取れない疲れがある
これらに当てはまる場合、子宮に何らかの原因があるか、ホルモンのバランスが崩れている可能性があります。
なぜ出血量が多くなるの?
原因は大きく分けて2つあります。
子宮の形が変わったり、内膜が増えすぎたりすることで出血が増えます。
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子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)
子宮にできる良性のコブです。 - ●
子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう)
子宮の壁が厚く硬くなる病気です。 - ●
子宮内膜ポリープ
子宮の内側にできるイボのようなものです。
子宮に病気がなくても、ホルモンバランスが崩れることで内膜が厚くなりすぎ、出血が増えることがあります。思春期や更年期(閉経前)によく見られます。
「たかが生理」と放置しないで!貧血の怖さ
過多月経の最大の問題は「貧血」です。
毎月大量の血を失うことで、体は酸欠状態になります。
常にだるい、
疲れが取れない
頭痛がする
階段の上り下りで
ドキドキする
氷をガリガリ
食べたくなる
これらは「年齢のせい」や「体力不足」ではなく、貧血の症状かもしれません。治療をして貧血が治ると、「世界が変わったように体が軽い!」と驚かれる患者さんも多いんですよ。
我慢しなくていい!選べる治療法
今は、手術以外にも優れたお薬がたくさんあります。ライフスタイルや妊娠希望に合わせて選べます。
お薬による治療
手術による治療
今日からできる!漏れの不安を解消する「神アイテム」
治療の効果が出るまで、あるいは生理期間を少しでも快適に過ごすための「サニタリーケア」の工夫をご紹介します。
過多月経専用ナプキン
ドラッグストアで買える過多月経専用のナプキンがあるのをご存知ですか?通常の夜用ナプキンの5枚分の吸収力があり、ドロッとした経血もしっかり吸い取ってくれます。
ショーツ型ナプキン
(パンツタイプ)
「おむつみたいで恥ずかしい…」と思われるかもしれませんが、一度使うと手放せなくなるのがこれ。腰まで全てガードされるので、「寝返りを打っても絶対に布団を汚さない」という安心感で、朝まで熟睡できます。
「ダブルブロック」作戦
- ● タンポン + ナプキン
- ● シンクロフィット + ナプキン
(デリケートゾーンに挟む吸収体) - ● 吸水ショーツ + ナプキン
これらを組み合わせることで、「漏れるかも」というストレスを大きく減らせます。
食事できる貧血対策
鉄剤を飲んでいる方も、そうでない方も、食事で鉄分を補給しましょう。
鉄分には「ヘム鉄(吸収が良い)」と「非ヘム鉄(吸収が悪い)」があります。
レバニラ炒め、サバの塩焼き、あさりのお味噌汁
ひじきの煮物、納豆、豆乳、ゆで卵
注意点: お茶やコーヒーに含まれる「タンニン」は鉄の吸収を邪魔します。食事中や食後すぐは避け、麦茶やお水を選びましょう。