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「胸の痛み」は乳がん?それとも乳腺症?|みなと横浜ウイメンズクリニック乳腺外科【専門医解説】

2026.01.12






胸のしこり・痛みは乳がん?それとも乳腺症? | みなと横浜ウイメンズクリニック



みなと横浜ウイメンズクリニック

「胸のしこり・痛み」は
乳がん?それとも乳腺症?

専門医が解説・症状の違いと、
検診結果の正しい読み方

「胸に小さなしこりがある気がする…」 「生理前になると胸が張って痛い…」

こうした症状に気づいたとき、「もしかして乳がん?」と不安になってしまう方は少なくありません。

しかし、胸のしこりや痛みの多くは「乳腺症(にゅうせんしょう)」と呼ばれる状態や良性の疾患です。

1.乳腺症ってどんな病気?本当に大丈夫?乳がんと乳腺症の違い

まず一番知りたいのは、「私のこの症状は大丈夫なのか?」ということでしょう。 乳腺症は、病気というよりも「年齢やホルモンによる生理的な変化」に近いものです。一方で、乳がんは治療が必要な病気です。

症状の違い

※一般的な症状の違いを述べていますが、自己判断せずにまずは受診をしてください。

気になるポイント 乳腺症(良性の変化) 乳がん(悪性の可能性)
しこりの硬さ ゴムのように弾力がある。
全体的にゴツゴツ・ボコボコしている。
石のように硬い(ゴリッとしている)。
しこりの境界 どこからがしこりか、はっきりしない(周りと馴染んでいる)。 境界が比較的はっきりしている。
しこりの動き 指で押すと、皮膚の下でよく動く(逃げる感じ)。 動かない(周りの組織にくっついて固定されている)。
痛みの有無 痛みがあることが多い。
生理前に強くなり、生理が始まると楽になる。
初期は痛くないことが多い。
※痛いからがんではないとは限りません
症状の変化 生理周期に合わせて大きさが変わる。 生理周期に関係なく存在し続け、徐々に大きくなる。

セルフチェックのポイント

「生理が終わったら、しこりが小さくなった(痛みが消えた)」という場合は、乳腺症の可能性が高いと言えます。

逆に、「生理が終わっても硬いしこりが残っている」「場所が動かない」「皮膚にくぼみやひきつれがある」 場合は、ためらわずに専門医(乳腺外科)を受診してください。

いずれにしてもしこりを感じたらまずは乳腺外科を受診してください。

2. 【女性の悩み】なぜ痛むの?
生理周期とホルモンの関係

「毎月、生理前になると胸が張って痛い」 これは、女性ホルモンの影響による自然な体の反応です。

痛みの正体は「むくみ」です

生理前の「黄体期」には、妊娠に備えて水分を溜め込む「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が多く分泌されます。 その結果、乳房の中でむくみ(浮腫)が起こり、神経が圧迫されて「張り」や「痛み」を感じるのです。

ホルモンと症状のサイクル


ホルモンと症状のサイクル

つらい痛みを和らげるには?(治療の選択肢)

基本的には「病気」ではないため治療の必要はありませんが、生活に支障がでるほど痛い場合は婦人科にご相談ください。

① 漢方薬で「巡り」を整える

東洋医学では「血の巡りが悪い状態」と考えます。

  • 桂枝茯苓丸:血流改善、生理痛や肩こりにも。
  • 加味逍遙散:イライラなどの精神的不調がある方に。

② 低用量ピルで波を抑える

排卵を一時的にお休みさせ、ホルモンの大きな変動(波)をなくすことで、乳腺への刺激を減らします。

【重要】ピルの処方について

血栓症等のリスク管理のため、産婦人科専門医の管理が必要です。 当院には乳腺外科と婦人科ともに女医が在籍しておりますので、安心してご相談ください。

3. 【検診結果】「要経過観察」と
言われたら?放置していいの?

健康診断の結果で「要経過観察(判定BやC)」や「石灰化」という文字に驚かれたかもしれません。 これは「今すぐ手術が必要ながん」ではありませんが、「完全に放置してよい」わけでもありません。

検診判定(カテゴリー)の正しい読み方

カテゴリー 1・2

異常なし・良性

心配いりません。のう胞や良性の石灰化などです。次回の定期検診を受けましょう。

カテゴリー 3

良性だが、悪性を否定できず

「90%以上は良性だが、念のため白黒はっきりさせましょう」という意味です。

  • 要経過観察:半年後や1年後に変化がないか確認します。サボらず受診することが大切です。
  • 要精密検査:細胞診など詳細な検査を行います。実際にがんである確率は5%未満です。

「石灰化」って何?

乳房の中にカルシウムが沈着して、白い砂粒のように写るものです。

  • 良性:パラパラと散らばっている、粒が大きい。
  • 要注意:細かい砂のような粒がギュッと集まっていたり、並んでいる場合は初期の乳がんのサインの可能性も。

マンモグラフィの読影資格について

マンモグラフィの診断(読影)には、高度な専門知識が必要です。日本では「日本乳がん検診精度管理中央機構」による認定試験(検診マンモグラフィ読影認定医師)があります。当院ではすべての乳腺外科・放射線科の医師がこの資格を有しており、見逃しのないようトリプルチェックを行っています。

高濃度乳腺(デンスブレスト)の方へ

乳腺の密度が濃いと、マンモグラフィでは全体が白く写り、同じく白い「しこり」が隠れて見えにくくなってしまいます。

おすすめの検診方法

マンモグラフィに加えて「超音波(エコー)検査」を併用することを強くおすすめします。

マンモグラフィの被ばく量は飛行機での移動と同程度(極微量)であり、心配する必要はほとんどありません。

まとめ:あなたの心と体を守るために

しこりがあったら自己判断せずにまずは受診をしてください。

痛みがつらい場合は、我慢せずに漢方やピルなどの力を借りる。
検診で「要経過観察」と言われたら、必ず指定された時期に再検査を受ける。

正しい知識を持って、定期的にチェックを続けることが、 あなた自身の未来を守る一番の近道です。

※本レポートは一般的な医療情報を提供するものであり、個別の診断や治療を代替するものではありません。気になる症状がある場合は、必ず医療機関にご相談ください。

ひとりで悩まず、ご相談ください

当院では女性医師・女性スタッフが丁寧に対応いたします。 「検診の結果が不安」「痛みがある」など、些細なことでもお気軽にご予約ください。

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