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タモキシフェンの副作用と婦人科受診について

2024.01.16

〇タモキシフェンについて

乳がんのうち6-7割のものはがん細胞の増殖にエストロゲン(女性ホルモン)を必要とします。そのようなタイプの乳がんに対してはエストゲンの働きを抑える内分泌療法(ホルモン療法)が行われます。
エストロゲンの産生を抑制したりエストロゲンの結合を妨げることによりがんの発生を抑制する薬がいくつかあり、その中でもエストロゲンの結合を妨げるタモキシフェンは閉経前/後に関わらず使用される薬です。当院外来患者様でも術後に多くの方が服用されています。タモキシフェンは女性ホルモンの作用を減少させるので以下のような副作用に注意が必要です。

〇タモキシフェンの副作用
ほてりや発汗などの症状や(1.5%)月経異常が見られます(1.5%)
また、子宮筋腫や卵巣嚢腫が増大することがみられたり、55才以上では長期間服用されると子宮内膜がん(子宮体がん)のリスクが増加すると報告されています。

〇タモキシフェンを安全に内服継続いただくために
☆定期的に婦人科検診を受診しましょう
☆副作用の症状がみられる場合や不正出血のある場合は医師にご相談下さい。
→当院では院内で同日中に婦人科を受診することが可能です。気になる症状があれば気軽にご相談下さい。『不正出血なのか月経なのかわからない』などお困りの場合も婦人科医にご相談ください。